年々高まる企業の健康意識。企業の未来のために、働く人の「身体」を支える産業保健事業部の在り方とは

近年、働き方に対する意識の変化や生産年齢人口の減少などにより、企業を取り巻く環境は絶えず変化しています。そのような中、企業の「働き方改革」や「健康経営」といったワークスタイルの見直しが求められており、産業保健活動に注力する企業が増えてきています。しかし、まだまだ課題が多いのが現状です。今回は、産業保健における課題を抱える企業のサポートを行う産業保健事業部のお二人に、これからの産業保健の在り方や仕事への思いについて伺いました。

株式会社エムステージ
産業保健事業部 産業保健プランナー
小坂さん(左)

2021年に新卒でエムステージに入社。入社以来、企業の産業保健における課題解決策を提案する産業保健プランナーを担当。

産業保健事業部 カスタマーサポート
井岡さん(右)
2021年に新卒でエムステージに入社。入社以来、お客さまの課題解決を支援するカスタマーサポートを担当。

――新卒で入社されたお二人。新型コロナウイルスが蔓延した状況下で、なぜ医療業界であるエムステージを選んだのですか

井岡さん:大学では国際学を学んでおり、就職活動を始めた時は海外でのキャリアを追及するつもりで航空系や旅行系の企業を見ていました。
ですが、就活を始めた直後に新型コロナウイルスが蔓延し、エントリーすら出来ない状況に直面しました。新型コロナウイルスに関連した医療問題が毎日のようにニュースで報道される中、医療課題の現実を知りました。このような困難な時期だからこそ、社会に貢献ができ、途絶えることのない医療業界に魅力を感じ、エムステージに入社しました。

小坂さん:私は特定の業界には絞らず、自分の強みを活かせ、やりたいことができる会社に入ろうと考えていたので、新型コロナウイルスを意識したことは正直なかったです。
昔からコミュニケーションを取るのが好きだったため、まずは人と関わる営業に興味をもちました。そんな中、エムステージの「持続可能」という言葉に共感し「学生時代に学んでいた分野に通ずる言葉だ」と思い、インターンに参加しました。そこで、医療問題における健康経営や産業保健の重要性を伺い、今後の医療課題解決に関わっていきたいと強く思わされました。また「チャレンジしたいことがチャレンジできる」環境と聞き、1年目から多くの経験ができ、スピード感をもって成長できると思い入社を決めました。

――「産業保健活動」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか

小坂さん:「産業保健活動」は、労働環境において従業員の健康を維持し、安心して働ける職場づくりを目的とした企業の取り組みです。たとえば、産業医・保健師の選任や健康診断の受診率向上、メンタルヘルス相談窓口の設置などがあります。産業保健活動を推進することで、心身の病気を未然に防ぐことができます。それにより、退職者や休職者の減少や、健康な従業員の増加につながり、生産性の向上も期待できます。

井岡さん:医療費の負担増加や医療費をまかなう生産年齢人口の減少など、医療は多くの課題を抱えています。産業保健活動は、従業員の健康を維持し病気の予防に貢献することで、医療を守ることにつながると思います。働く人々の健康と医療は切り離せない存在です。医療課題解決の一つとして、企業の産業保健活動はますます重要になっていくと感じています。

――小坂さんは営業分野を担当していますが、主な業務内容を教えてください

小坂さん:私たち営業の任務は、既存契約の保守と新規の契約獲得です。今の契約を守りつつ、新しい契約を増やしていきます。我々が扱うサービスは、産業医や保健師などの紹介・サポートから、ストレスチェック、企業の職場環境向上のための研修など多岐にわたります。 クライアントのニーズや課題感を丁寧にヒアリングし、そのニーズに合致する最適なソリューションを提案しています。

――井岡さんはサービス価値向上のための重要な役割を担っているカスタマーサポートですが、主な業務内容をお聞きできますか

井岡さん:私はカスタマーサポートとして、企業と産業医の調整業務を主に担当しています。具体的には、日程の調整や産業保健に関する問い合わせへの対応、電話やメールを通じた情報提供を行っています。また、その企業に適した産業医をご紹介しています。企業の色や課題に合った産業医を紹介することは、契約を継続いただくためにもとても重要なポイントとなります。このように、サービス満足度に直結する業務を担当しているため、チームでは頻繁に会議を行い、成功事例や課題を共有しています。メンバー同士で多くの事例を共有することで、日々チーム全体のレベルアップを目指しています。カスタマーサポートは、常にチーム戦です!

――「営業」にとって「カスタマーサポート」は欠かせない存在。小坂さんがそう感じる理由を伺えますか

小坂さん:営業にとって、カスタマーサポートは非常に大切な存在です。産業保健サービスの要として、質の良いサービスを提供してくれています。営業の際も、エムステージのカスタマーサポートの質の高さが成約に影響を与えることが多々あります。トラブルやリスクを最小限に抑え、企業の産業保健を円滑に進めてくれており、日々感謝しています。

――両者の連携が大切であると感じました。お二は入社して3年、仕事に対する思いや変化を教えてください

小坂さん:私は、産業保健サービスを通じて、1人でも多くのメンタルヘルス不調者を減少させたいと思っています。そのために、価値ある産業保健サービスを多くの企業に提案し、サービスの価値を認識してもらう必要があると思います。この使命に向けて、営業スキルや知識を絶えずアップデートし続けています。提案ごとに深い理解を求め、関連キーワードをネットで検索したり、本を読んだりすることで自身の知識を拡充しています。

井岡さん:3年目に入り仕事へのアプローチが変わりました。初めの2年間は上司の指示に従うことが主でしたが、今は主体的に行動するよう意識しています。例えば、これまでの2年間で培った経験を活かし、現在、システムの改善に関する提案をしています。どうしたらサービス自体がよりよくなるかなどを考えるようになったことは、自身の成長を感じられる部分でもあります。

――需要が高まっているものの、まだまだ緊急性が低いと思われる「産業保健」サービス提供に関わっているお二人だからこそ、大切だと感じる理由を聞かせてください

小坂さん:おっしゃる通り、現在「産業保健」という分野は注目を浴びており、需要が増えています。しかし、一部ではまだその重要性が完全には認識されていません。現代社会において、生産年齢人口の減少が危惧されていますが、企業は依然として成長し続ける必要があります。これは逆説的な課題です。生産年齢人口が減少している中で企業を成功させるためには、従業員の個々の生産性を向上させる必要があると思います。そして、そのためには従業員の健康が欠かせません。健康への投資は、直接的な経済的リターンが得られるまでに時間がかかることもありますが、長い視点で見ると非常に重要なことです。

――今後のビジネス社会における産業保健の重要性がわかりました。現在、産業保健サービスを提供する企業が増えていますが、エムステージが選ばれる理由・強みについて教えてください

小坂さん:エムステージの強みは「医師との強固なつながり」を持っていることにあります。医師紹介業20年のノウハウとネットワークにより、産業医の紹介・選任後の業務サポートをはじめとした産業保健活動をサポートしています。これに加えて、ストレスチェック、産業保健師サービス等、企業の健康経営を総合的に支援しています。

井岡さん:カスタマーサポートにおいても、衛生委員会の運営アドバイス等を中心に、職場における産業保健活動を支援することが可能です。そのため「なにから始めればいいのか分からない」「産業医・保健師の選任担当は初めて」という企業のご担当者さまであっても、しっかりとサポートし、産業保健活動を意義あるものにしていくことができます。

――仕事をおこなっている上で、どのような瞬間にやりがいを感じますか

小坂さん:産業保健は、結果がすぐにあらわれるものではないため難しさもありますが、プランナーとして適切なソリューションを提供するべく、日々、行動と学びを積み重ねています。その結果、お客さまから「小坂さんのアドバイスを信じてよかった」と言っていただくこともあり、このようなお客さまからの言葉は私にとってやりがいであり、喜びです。

井岡さん:正直、カスタマーサポートの仕事は、お客さまから直接感謝されることが多いというわけではありません。ですが、お客さまが回答されるアンケートでは、私たちのサポートに対する肯定的な評価や感謝の言葉が寄せられます。私たちの仕事が重要であり、お客さまにとって本当に役立っているのだと実感でき、やりがいにつながっています。

――最後に、今後の目標を教えてください

井岡さん:カスタマーサポートと聞くと、問い合わせにひたすら応えるという仕事を想像されがちですが、お客さまの声に一番近い者として、会社に貢献できる機会が多いと思っています。今後も、お客さまに寄り添い「エムステージのカスタマーサポートに問い合わせれば安心」という環境を構築していきたいです。また、カスタマーサポートの人数も増え、案件数も増えています。私たちも含めたすべての社員にとって働きやすい環境を実現するため、システムやプロセスのアップデートもおこなっていきたいです。

小坂さん:将来的にはチームのマネージメントをしたいです!!チームとして課題を解決しながら、事業部の発展に寄与したいと思っています。また、先ほどお伝えしたとおり、従業員の健康管理に対する意識は高まっている一方で、緊急性で言うと低く判断されがちです。私たちが企業にしっかりと意義をお伝えし、先行投資として捉えていただくことで、健康的に働く人を増やし、社会全体に貢献していきたいです。

――「産業保健が機能している社会へ」産業保健事業部の目指す未来がありました