医師から企業人へ。異色のキャリアに突き進む原動力は「成長」への興味

エムステージにはさまざまなバックグラウンドを持つ社員がいます。医療業界、人材業界への精通度は関係なく、これまでの人生で培った経験やスキルを活かして、それぞれがプロフェッショナルとして活躍しています。
今年入社した渋田さんは、なんと元医師。類を見ない医師から企業人への転身には、どのような想いが隠されているのでしょうか。

プロフィール
事業企画 渋田さん
佐賀大学医学部卒。福岡県、長崎県で計6年医師として勤務し、2019年エムステージに入社。医師としての勤務に並行して明星大学通信教育部に入学し、教員免許を取得している。

病院経営の課題解決に奔走した医師時代

――渋田さんはエムステージに入社する前、医師として働いていたと伺いました。

はい。佐賀大学医学部を卒業して、福岡大学付属病院で研修をしました。初期研修修了後は長崎県平戸市の病院に4年間勤務しました。最初の一年は非常勤での勤務でしたね。

――どうして非常勤だったのですか。

初期研修修了後、教員免許を取るために大学の通信教育で学び始めたためです。勉強と両立させるために非常勤で勤務をさせてもらっていました。

実は、医学部生の頃から教師になりたいという気持ちがむくむくと膨らんできて、医師国家試験に合格したら今度は教員の勉強を始めようと決めていました。実際に勉強を始めたのは初期研修2年目の時です。で、平戸の病院に勤めて一年が経った時、無事教員免許を取得しました。

――その後は、なぜ教員ではなく医師としてのキャリアを歩み続けたのですか。

平戸の病院に勤めるうちに、病院の経営に興味を持ってしまったのです。地方の病院で、常勤のドクターもほとんどいない状態だったので、自分が常勤として入職すれば恩返しになるのではという想いもありました。

常勤で勤め始めると、ますます病院の経営課題について考えるようになりました。例えば、病院には医療安全委員会という組織があって、インシデントを拾い上げたりトラブル対応をしていかなければいけないのですが、その枠組みが整備されていなかったり、ドクターも多忙で委員会の出席率がよくなかったりといった課題があります。そういった経営面での課題を解決する必要があるなと思い、各種委員会や研修に自ら関わっていくことで、経営の在り方を見直していきました。

また、理事長へも直接、経営面での提案をすることがありました。ベッドコントロールについて、介護施設に入る方の手続きについてなどです。

こうして積極的に病院経営の課題を解決しようと取り組んできましたが、正直難しかったです。部門の垣根を越えてさまざまな方に声をかけていっても、みんな自分の業務にかかりきりなので、なかなか足並みが揃わない。現状を維持することで精一杯です。自分自身もドクター本来の仕事がありますし、結局改善も中途半端になってしまいました。

今の自分個人には病院経営の課題解決の力はないと痛感しました。それなら、医療現場の外に出て企業で自らの役割を果たすことで、病院経営の課題解決に貢献できるのではと思ったのが、ドクターから企業人に転身した理由です。

企業人への道に自らを突き動かしたのは「成長」の可能性

――医師としての活躍ではなく、企業の一員として働くことで外から貢献することを選んだと。一度医師としてのキャリアを捨てることにためらいはなかったですか。

ためらいはなかったです。教員を目指した頃も病院経営に興味を持った時も素直に行動してきた自分ですから、他の分野にいつか突き進む時が来るのだろうなと感じていました。そして、その時にはドクターを辞めることになるだろうと分かっていました

私の尊敬するドクターは、24時間医療のことを考え続ける人です。先生の姿を見ていて、こういう人が医療人として患者さんに貢献できるんだなと感じます。他のことにもチャレンジしたくなる私にはできないことです。

――好奇心が強く、さまざまなことに興味を持つ人なんですね。渋田さんが興味を持つ分野に共通項はありますか。

私の興味の根幹は「教育」です。ただ、その領域は幅広くて、人や組織を育てることすべてが教育だと思っています。企業を成長させることも教育だし、病院の経営を改善するのも教育。

人も組織も、正しい教育で成長していくことができるのに、中にはその成長ができていない人や組織が存在していて、もどかしく感じる。成長とは、今は見えない景色が見えるようになることで、可能性に満ち溢れています。その可能性の拡張に、自分が貢献できればと思うのです。想いのままに行動してしまうのは、自分に子どもっぽさがあるからでしょうね。もう32歳なんですけど(笑)

――人と組織の「教育」や「成長」に関われることというと、企業の中でもさまざまな選択肢があったかと思いますが、なぜエムステージを選んだのですか。

エムステージの面接で新規事業の構想を聞いたのですが、とてもワクワクしたことを覚えています。私の人となりや経験を判定されるというより、「こういうことを渋田さんと一緒にやっていきたいんだ」と誘っていただくような面接でした。イチから事業の立ち上げに関与できるということもあり、入社を決めました。

採用支援は医療機関の経営課題解決への第一歩

――エムステージに入社した渋田さんの役割は何でしょうか。

新規事業となる、医療機関の採用課題を解決するサービス「M.PLAT」の立ち上げです。「M.PLAT」はいわば医療経営のプラットフォーム。医療経営に携わる多くの方が集まるような、さまざまなコンテンツ、サービスを提供していくという構想のもと生まれた事業です。「M.PLAT人材紹介」はその第一弾で、これまでエムステージが蓄積してきた人材紹介のノウハウや医療機関とのつながりを活用し、事務長や各部門のマネジメント層を紹介するサービスです。

「M.PLAT人材紹介」はそれ自体が医療機関の経営支援となりますが、より積極的な課題解決につなげるための土台になると考えています。将来的には、現場目線で経営課題の根本を解決できるような事業展開を目指しています。新規事業という貴重な機会に関わらせていただいているので、私なりにできることを精一杯頑張ります。

――医師から企業への転職を決めたきっかけである、「病院の経営課題解決」への想いに繋がるのですね。

はい。あとは、事業の展開以外にも、私がエムステージでできることがあると思っています。

医療機関の経営課題の解決は、ひいては患者さんの安心に繋がることです。エムステージが目の前にしているドクターや医療機関の先には患者さんの存在があることの実感を、医療現場にいた元ドクターである自分が社内に伝えていく。それも自分の役割です。

――お話、ありがとうございました。

常に自分が何にどのように貢献していくかを考える渋田さん。医師として培った医療現場での経験を活かして、これからはエムステージで医療機関の経営課題の解決に貢献していく。そんな強い使命を言葉に乗せているようでした。